今や入居者獲得には、不動産ポータルサイトの検索で選ばれ、問い合わせを勝ち取ることが必須。そして問い合わせの獲得には、お部屋の抱える「足切り条件」を解消することが欠かせません。

近年、そんな足切り条件の代表格となっているのが洗濯機置き場です。全国賃貸住宅新聞発表の「この設備がなければ入居が決まらないランキング(単身)」では、「室内洗濯機置き場」が6年連続の第1位。築古物件では洗濯機置き場が“室外”のことも多いのですが、部屋探しの現場では早々に候補から外され、物件情報が目に触れる機会もほとんどなくなっています。

さらに時代の変化から、10~20代の若年層は「外に洗濯機を置く」こと自体に強い抵抗感が。検索時・内見時、どちらで足切りを回避するにも、洗濯機置き場の室内化は必須と言える工事です。

悪影響を考えればコストも許容範囲

室内に洗濯機置き場をつくるには、給水・排水・電気の3条件を備えるスペースを確保する必要があります。理想はバスルーム近辺での新設ですが、場所がない場合はキッチン横や給排水に近い収納スペースを潰しての設置が現実的でしょう。

排水の勾配を確保しつつ給水・電気も整備するとなると、費用は少なくとも25~40万円程度はかかりますが、まずは他の物件と同じ土俵に立てていない現状を脱することが第一。空室の長期化やさらなる賃料下落のリスクを考えれば、十分に検討できる金額といえます。

絶対条件項目、できるものから着手を

不動産ポータルサイトLIFULL HOME’Sが昨年12月に発表した、サイト利用者の「はずせない絶対条件」と「できれば叶えたい条件」の調査結果も必見です(二次元コード参照)。特に絶対条件ランキングには、部屋探しの第一段階で使用される“足切り条件”がずらり。「バス・トイレ別」「2階以上」等の改善の難しい項目はさておき、「室内洗濯機置き場」をはじめ「エアコン」「独立洗面台」など、現実的な要素から改善に着手してみましょう。

「絶対条件/できれば条件」
ランキングTOP20