親御さんには、心配事がなく、毎日安心して、
長生きして欲しいと願うものです。

80歳のお父さまが自宅と畑とアパートを所有しているというUさんから

「相続税っていくらぐらいかかるの?親はまだまだ元気なんだけれどね。
なんとなく心積もりしておきたいなと思い始めたので。。。」と、

ご相談がございました。

相続の話は今すぐではないので、先延ばしになることが多いものです。
ですが、なんとなく思い立った時、今が対策の始めどきです。

まずは、現時点での不動産の価値を把握しましょう。

相続税の課税対象は被相続人の試算全てですが、総資産に不動産が占める割合が多い方は、
日ごろから所有している不動産の価値を把握しておくことをオススメしています。

そうすると、おおよその相続税課税対象額(遺産総額)が把握しやすくなります。


次に、相続税を計算するための準備として基礎控除の額を算出します。

相続税には基礎控除という制度があり、
その基礎控除を越えなければ相続税がかかりません。

基礎控除額は、3,000万円+(600万円×法定相続人の数)の計算式で求められます。

例えば、Uさん(4人家族)の場合はどうなるでしょうか。

家族構成は、被相続人:お父さま
相続人:お母さま・お兄さま・ご本人・弟さまです。

基礎控除額は、3,000万円+(600万円×4名)=5,400万円となります。


その次に、課税遺産総額を法定相続分で按分(あんぶん)し、
相続税の総額を算出します。

最後に、それぞれの相続人が実際に相続する財産の割合で、
相続税の総額を按分しそれぞれが納める税金が決まります。


Uさんの場合は、この場合所有する遺産総額が
5,400万円までは相続税がかかりません。

また、5,400万円を越えていた場合でも、
お母さまは相続財産の総額が1億6,000万円または
財産の1/2までは相続税が0円になります。

配偶者控除は節税効果がかなり大きいです。

さて、実際の分け方が問題です。特に分け方が難しいのが不動産です。

まずは、ご家族がもめない分け方を決めることが重要ポイントです。
相続税が節税できても、大切な子や孫同士の関係が悪くなったり、
絶縁状態になってしまったということもしばしば耳にする話です。

もうすぐお盆です。お墓まいりや帰省でご家族が集う機会があると思います。
これを機に、「今から」・「これから」のお話をしてみませんか。

「なんとなく思い立った時が、相続対策のはじめどきです。」
今から、これからの相続について少しずつ考え始めましょう。


セゾンハウス資産管理部 N・Y