夏を迎える前にもうひとつ、考えておきたいのが「植栽対策」。閑散期の貴重な内見者に悪印象を与えないために、また、雑草や害虫によって入居者の満足度を下げないためにも、物件の植栽は伸び放題になる前に、きれいに整えておきたいところです。
夏前の対策でコストとリスクを低減
早めの植栽対策には2つのメリットがあります。ひとつは、低コストでスムーズな実施が叶うこと。草木の成長が目立つようになる7月・8月は、除草剪定業者も混み合っていて日程確保が難しいうえ、草丈が延びた分だけ作業時間や処分費が嵩みます。もうひとつは、台風等での事故リスクを低減できること。強風で折れた枝が落下すれば、建物や自動車等だけでなく、入居者や通行人を傷つける事態にもなりかねません。敷地内に高木がある場合は要注意です。
剪定は木それぞれの適切な時期に
枝が夏場に伸びるとはいえ、「木」の剪定については闇雲に実施するのもNGです。木にはそれぞれ剪定に適した時期があり、夏場に枝を切りすぎてしまうと弱って枯れてしまう種類も。庭木も物件価値の一部です。日常的な雑草やツタ類などの処分とは別に、適切な剪定計画を立てましょう。
常緑針葉樹
杉、ゴールドクレスト等のコニファー類
▶春先が理想。軽い剪定なら夏もOK。
常緑広葉樹
金木犀、山茶花、椿、シマトネリコなど
▶夏季剪定OK。逆に冬季の剪定はNG。
落葉広葉樹
アオハダ、ヤマボウシ、ハナミズキなど
▶梅雨時期を除いて夏の剪定はNG。
折しも今年の4月からは、改正民法の施行によって、要件を満たせば隣地の竹木の「根」だけでなく「枝」まで切れるようになりました。お隣さんに枝を切られてしまった、などのトラブルを避けるためにも、植栽対策・業者予約はくれぐれもお早めに。